一度目は経験、二度目は失敗-経験から学ぶ大切さ

今年の梅雨入りは全国的にとても早かったですね。匠オンライン家庭教師センターの本部がある名古屋では、5月に梅雨入りしましたが、これは観測史上2番目の早さだそうです。気温もぐっと上がってむし暑い日も増えてきました。この時期になるとどうしても息苦しく感じますが、きちんとマスク、手洗いうがいに消毒で、この夏も乗り越えていきましょう。

今回はせっかくなので雨にまつわる名言からの学びを一つ、ご紹介しましょう。経営の神様とも呼ばれた、パナソニック(旧・松下電器)の創業者、松下幸之助さんの名言です。

『雨が降れば傘をさそう。傘がなければ、一度は濡れるのも仕方がない。ただ、雨があがるのを待って、二度と再び雨に濡れない用意だけは心がけたい。』

シンプルですが、とても考えさせられる言葉ですね。ちなみにタイトルの「一度目は経験、二度目は失敗」という言葉も松下さんの言葉です。だれしも人生は一度きりで、最初からなにもかもうまくできる人はいません。最初はできなくて当たり前なのです。松下さんは事業で大きな損失を出した部下にも、怒らずにそう話したそうです。本当に人間力の高い人ですよね。

これは私たちの生活や勉強においても同じですね。何を当たり前のことを、と思うかもしれませんが、自分の生活を省みると意外にできていないものです。例えば、翌朝起きられなくなるとわかっていながら夜中までスマホを触ってしまったり、この時間に家を出ないと遅刻するとわかっていながらギリギリまで寝てしまったり…「ああ、失敗するだろうなあ」と思いながらも、つい準備や対策を行ってしまうというのはよく聞く話ですね。しかし、成長しよう、今の自分を変えよう、と思うなら二度目以降の失敗を回避できるように対策を練る必要があるのです。

ところで、このような失敗はどうして起こるのでしょうか?雨が降る予報なら傘を持っていけばいいように、家を出る時間に合わせてアラームを設定しておくなど、準備はやろうと思えばできることが多いですよね。たとえ自分では思い浮かばなかったとしても、ネットで調べればそれこそ無数の解決策がヒットするでしょう。

言い方を変えてみましょう。どうして準備や対策をしないのでしょうか?それはほとんどの場合、「面倒だから」、この一言で説明がつきます。準備や対策をするということは、それまでの自分のルーティンを変えるということです。例えば遅刻しないためには15分早く起きて家を出なければならないでしょうし、夜中スマホを触らないためには時間制限をかけたり別の部屋に置いたりして見れないようにしなければなりません。本当に克服したいと思ったら、面倒でもきちんと続けて、新しいルーティンに切り替える必要があるのです。

これからたくさんのことに挑戦する皆さんは、その分だけ「経験」を積んでいくことになるでしょう。雨に打たれて落ち込んでしまうかもしれませんが、次の「失敗」を回避するためにはどうしたらいいのかを考える絶好のチャンスでもあります。ぜひ、自分に合った雨に濡れない方法を身に着けて次の機会に臨みましょう。